エマージェンシーシート持つべき?シートの機能、役割、メリットとデメリット

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銀色の薄っぺらいエマージェンシーシートの必要性はわかっていますが、実際に使う機会がほとんどありませんよね。あったら大変です(; ゚ ロ゚)

ちゃんと考えたことはなかったけれど、ちゃんと考えないといけませんね!
エマージェンシーシートの必要性と機能。使用方法や使用回数について、おさらいします。

目次

 

エマージェンシーシートとは?

テントと寝袋のイラスト

エマージェンシーは『緊急事態』を指す言葉です。名前のとおり、緊急事態の時に必要となるシートです。
ぺらぺらのアルミホイルみたいな極薄・軽量の銀色のこのシートは、防風・防寒・防水仕様。遭難してしまった時や、装備不足で寒さに耐えられなくなった時などにあると命が助かるシートです。
あると便利ではなく、命が助かるか否かという究極の緊急事態の場面で効果を発揮するので、登山に行くならば必ず持っていなければならない品です。

極薄なので、折りたたんだサイズは手のひらほどの大きさ。重さは体感するほどもありません。
体に巻き付けるようにして羽織ると、自分の体温を反射して、保温してくれます。防風・防水仕様なので、風や雨にも強いです。
熱を反射するので、温める他に冷やし続けるということもできます。例えば冷えたペットボトルに巻き付けておけば、長時間冷たさを維持できます。

緊急事態に命を助けてくれるエマージェンシーシートには、良い面だけではありません。次の2つの主な欠点があります。

 

欠点1:耐久性が低い

エマージェンシーシートの構造は2枚のシートがくっついた状態です。ポリエステルフィルムにアルミニウムを蒸着(金属や酸化物を蒸発させて素材の表面に付着させる表面処理のこと)させて1枚のシートにしています。
この蒸着、想像以上にもろいです。2~3回も使えば剥離しはじめ、あっという間に使えなくなります。

そして、極薄で出来ている為、見た目通りに耐久性はほとんどありません。ちょっとした凹凸や枝に引っ掛かるだけで穴が空いてしまいます。

 

欠点2:透湿性・通気性が全くない

保温性の高さを優先した結果なのでしょうか?透湿性と通気性が全くありません。
透湿性が無いということは、湿気が篭りやすいということ。温かさを逃がさないのは有難いですが、暑くなりすぎて汗冷えを起こす可能性もあります。

通気性も同じくありません。頭まで被ってしまうと、最悪の場合には窒息する恐れがあります。その分、防風性があると思えば。。。

この2つの欠点以外にも、一度広げたら同じサイズに折りたためない、自分で体温調節が難しい子供に使わせると逆効果になりやすいなどの欠点も散見しています。
どんな道具も使い方が難しいものですね。

 

エマージェンシーシートの使い方

!マークのイラスト

正しい使い方と言っても、最終判断は緊急時に直面した自分自身!まずは基本的な使い方を知識として取り入れておきたいですね。

エマージェンシーシートの正しい使い方は次のとおりです。

  • しっかり体に巻き付ける
  • 空気を取り入れる隙間は必ず確保
  • 接地面から破けないように何か敷く

特に難しいことはひとつもありません。ただ、ひとつひとつを間違えなければ安全性が増しますが、注意を怠ってしまうと危険が及ぶ可能性が高まります。空気を取り入れる隙間なんて特に!使用時には注意しましょうね!

3つ目にある『下に何か敷くところ』が上手に使うポイントです。
極薄シートの為、体と地面との間で擦り切れてしまうほどに弱々しいです。地面に直接敷いてしまうと、小さな石や砂利で穴が空いてしまったりするので、クッションになる凹凸のない物を敷くと、破損の可能性が低下します。
段ボールやクッションを敷いたり、寝袋に入れて使うのも手です。

 

繰り返し使えるの?

ハテナのイラスト

欠点でもあったように耐久性がとても低い!これが繰り返しの使用を難しくさせています。

シート自体の薄さによる耐久性も低いですが、蒸着させている部分の剥離も激しいです。数回は使えるようになっていることが多いですが、ほとんどの場合2~3回程度の使用で買い替えになると思います。

 

使用後の取り扱い

まだ破けていなければ、剥離していなければ次も使えると言えます。次回も使う為にはお手入れしましょう!

  • 汚れを落とす

土や砂などの汚れは、手で軽く払います。湿気なども柔らかい布巾などで優しく拭き取ります。
これをやっておかないと、緊急事態の時に汚いシートにくるまらなければならなくなりますよ(´Д`)

  • 折りたたむが、元のサイズには戻さない

できるだけ元のサイズまで折りたたんで、入っていたパッケージに収めたくなりますが、我慢しましょう!
真空状態でぴったりと収納されていたエマージェンシーシートは、一度広げると元のサイズまで折りたためません。無理やり折りたたもうとすると、破損させてしまうかもしれません。
できるだけコンパクトになったら、元のサイズよりも大きくても諦めましょう。

  • 代わりの袋に入れる

元のサイズまで折りたためないという事は、入っていたパッケージに収納できない可能性があります。
次に使う時に便利だからと、袋に入れないでザックにしまっておくと、他の物に擦れたり、ファスナーに絡んだりして破損する可能性が高まります。

マチの無い巾着袋や小さめのジップロックなどの代わりになる袋に入れて、しまいましょう。

 

安くても高くても同じ?

100均でも売られるエマージェンシーシートを、1,000円以上も出して登山用などを買うべきなのか迷いますね。
そこで、安いものと高いもののメリット・デメリットを並べてみました。

 

◆安いメリット

  • 値段が安価。
  • いつでも買い換えられる。

◆安いデメリット

  • 収納サイズが大きいものがほとんど。
  • カサカサ音がうるさくなりやすい。
  • 耐久性が更に落ちる。

安いエマージェンシーシートは、値段の安さが最大の魅力ですね。保温性という機能はそこそこ満たしているからこそ、耐久性が更に落ちて1回の使用でダメになってしまったり、収納時のサイズが売られている時点でB5ノートくらいのサイズだったりとデメリットをどう受け入れるかですね。

 

◆高いメリット

  • 収納サイズが手のひら。
  • カサカサ音がしにくい仕様。
  • リバーシブル仕様で保温と保冷ができるものもある。

◆高いデメリット

  • 値段が1,000円以上とやや高い。
  • 耐久性はやっぱり低く、数回で破れ・剥離する。

値段相応に100均よりもやはり性能が良いのが特徴です。
凄いのは温める保温と、冷やす保冷の2つの機能がリバーシブルで付いているシートがあること!これなら夏でも冬でも、いつだって使えます!
カサカサという音が鳴りにくい仕様もお値段ならではですね。意外と耳障りだったりするので、緊急時こそ静音機能がほしいところ。
それでも耐久性は低いままです。値段の高さは命を助ける為と思い、ほぼ使い捨てとなるシートにお金を出すかどうかですね。

 

オススメ!エマージェンシーシート3選!

100円では買えない、ちょっとお値段のするエマージェンシーシートのオススメ3選をご紹介します。
ちょっと良いもの、あると助かることもありますよね。

 

ソル エマージェンシーブランケット

NASAの開発した技術の民間利用を促進しているA.F.M社製。宇宙財団の認証マークの使用許可を受けたエマージェンシーブランケットは、信頼と実績の商品と言えます。
体の放熱90%をを保持し、破れにくいブランケットです。

 

AMK ヒートシートエマージェンシーヴィヴィ

封筒型の寝袋タイプ。大人の男性1人がすっぽりと入れるサイズです。専用のナイロン袋があるから、収納時に傷がつく心配はありません。

 

ロゴス ストロングレスキューシートリバーシブル

裏と表で暑さと寒さの両方に対応できます。
アルミ面を外側にして、熱を遮断して涼しく。アルミ面を内側にして、反射熱で温かく。
夏冬、昼夜のどちらにも対応できる優れものです。

 

まとめ

あらためてまとめてみると、エマージェンシーシートの機能性に驚かされました!まさか温冷対応のリバーシブルがあるなんて思いもしませんでした!
それに、やはり緊急時に命を救うのは普段の備えですよね。そこを無視して助かろうなんて無謀もいいところです。

登山だけではなく、災害時などの緊急事態にも備えられるので、災害時の持ち出し袋に入れておくと何かあった時には助けになりそうですね。

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