ストックの必要性。使う?使わない?どんなタイプは使った方がいいの?

朝日を待つ登山者の写真

登山でストック(トレッキングポール)と言えば、初心者・年配・体力無し・長距離縦走などの場合が考えられますよね。
ストックは使わなければならない物ではありませんし、使い慣れなければ余計に疲れるから持ちたくないという意見も聞きます。

そんな登山用ストックの種類とは?使い心地とは?をご紹介します。

 

目次

ストックを持つメリット
ストックのデメリット
ストックの種類
ストックの伸縮方法の違い

 

 

ストックを持つメリット

稜線を歩く登山者の写真

登山では想像している以上に全身の筋力を使います。普段から歩きなれていない人は、山道の険しさに姿勢を保つことも難しいです。背中のザックは重いし、肩から腰にかけての重量がキツイと感じることでしょう。そうなってくると上半身は猫背になって丸まってしまいます。
猫背になると一時的に楽な気持ちがするのですが、この姿勢では長時間の歩行も登山も余計に疲れます。疲弊した部分をフォローするつもりが、余計に体力を削っているので体力が尽きるのが早まるだけです。

ストックは筋力の補助というイメージですね。まだ登山慣れしていない弱い筋力を補助し、正しい姿勢を維持する助けになってくれます。
歩いていると膝への負担はかなりのものです。ストックがあると膝への負担軽減にもなります。特に降り!ストックがあると無いとでは大違いです。
またバランスを崩さないためにもストックは便利です。軽く左右に体が振れた程度なら、ストックで転倒防止することができます。

意外と使えるヤツなんです、ストックは。

 

 

ストックのデメリット

  • 軽量と言えども、たった300gが重量物に
    荷物の多い登山では、kgに満たない荷物でもだんだんと重さを感じます。縦走などの長時間登山ともなれば、数gでも軽くしようと荷物を選別します。
    案外バカにできないんです。

 

  • 岩場を登りにくい
    張り付くような登り方になる岩場や鎖で登る鎖場などでは、ストックは持っていると邪魔になります。都度ザックに片付けた方が安全面でもいいのですが、そのひと手間が面倒と感じます。
    けれど手に持ったままでは後ろの人に刺さったり、岩場を掴みきれずに滑落したりと危険な登山になってしまいます。

 

  • 筋力バランスを悪くする(かもしれない)
    これは使い方によります。ストックに頼りっきりの歩き方をしていれば、ストックが無いとうまく歩けなくなります。あくまでもストックは補助です。
    必ずそうなるという訳ではありません。使い方次第です。

 

 

ストックの種類

ストックには2種類のタイプがあります。それは持ち手の形です。

 

T字型

持ち手がTの形になっているストックです。
上から握れば下方向に力を入れやすく、しっかりと重さを支えてくれます。
持ち手の素材や形は様々ですが、基本的には握りやすいように波打った形をしていますが、割と簡易な形。

使い心地

段差の高い登り、降りでの使いやすさはI字型以上。
持ち方が2タイプあるので、道によって持ち変えられるのは便利。
最大の長さが若干短め。斜度のキツイ降りだと長さが足りないと感じることも。

 

I字型

持ち手がIの形になっているストックです。
グリップ力が高まる手にフィットする持ち手の形をしているものが多いです。

使い心地

最大の長さがT字型よりも長く、微調整するとどんな斜面にも対応できる。
グリップ力が高いので、滑り落とす心配はほぼナシ。
昔からある形で人気が高い。

 

金剛杖

金剛杖はストックとは別物です。確かに杖として使えなくもないですが、持ち手もないし、ただ真っ直ぐなだけの棒ですから、持っているだけで非常に疲れます。
記念品として持っておくなら、私はザックに片付けられる短めがいいですね。

 

 

ストックの伸縮方法の違い

ストックは基本的に縮めた状態で持ち運びします。その伸縮の方法は主に3つあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

 

スクリュータイプ

ご家庭にある『突っ張り棒』と同じ要領で長さを調整する方法です。ストックを回転させて緩め、好きな長さに伸縮したところで逆回転させてロックします。
握力が弱いと自負するような人には向かないタイプです。ロックが弱いと、ストックをついた途端に縮みます。

単純な仕組みなので破損に強いですが、砂などがストック内に入り込むとロックしづらくなります。
また、伸縮の度にストックを回転させるのが割と面倒です。

 

レバーロックタイプ

レバーを上げ下げすることでロック/解除ができます。力がいらないのと、ワンタッチでできる簡単さが便利です。
レバーの固さ自体はネジで調整するので、事前にネジの緩みを調整しておく必要があります。それができれば、登山中の伸縮は簡単です。

 

折りたたみタイプ

3つくらいに分割されたストックが、内部の伸縮性ワイヤーなどで連結できるタイプです。
片付けも瞬時に行えるので大変便利ですが、長さ調整ができないものもあります。どのサイズを買うか、自分の体格に合ったものにしないと、使い勝手が悪いです。

収納時はストックが三つ折りの状態になります。バンドや収納袋がないとひとまとまりになりません。収納時はその分スペースをとります。

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